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【公開拘束】GhostDrift数理研究所の法人化と、責任固定のための「価値移転」モデル

GhostDrift数理研究所(以下、GMI)は、現在進めている研究活動および社会実装を、より不可逆かつ責任ある形へと移行させるため、法人化の手続きを進めています。

本稿では、一般的な挨拶や意気込みの表明ではなく、「なぜ法人という構造を選択するのか」「経済活動をどう位置付けるのか」という、GMIとしての構造定義を事前に共有します。

これは、我々が提唱する「責任の数理モデル」を、組織そのものに適用した結果です。



1. 責任境界の明確化

これまでGMIは、責任がどこに所在するかを数理的に特定する技術を研究してきました。しかし、研究主体そのものが「任意団体」や「個人の延長」であっては、契約や検証の場面において責任の境界が曖昧になるリスクがあります。

これは「責任蒸発」を引き起こします。

法人化により、GMIは契約主体として活動し、対価の授受を含む取引関係に入ります。

その前提のもとで、責任・失敗・検証の境界が個人に滲まないよう、責任境界を法人に固定します。


2. 「価値移転」の構造設計

法人化に伴い、GMIは収益活動(ビジネス)を行います。ここで、我々の経済活動に対するスタンスと、資金の還流モデルを明確に定義しておきます。

我々は、付加価値の高い事業領域においては、正当に収益を上げることを選びます。 その目的は、経済合理性の評価軸だけでは救われにくい価値(GhostDrift的価値)へ、価値を移転できる構造を成立させることにあります。

ここで言う「GhostDrift的価値」とは、単なる研究成果だけを指しません。それは、世界が単一の合理性で閉じていないことを含め、責任境界を後付け不能に固定し続けるために必要な、次の三層を含みます。

GMIの価値移転モデル(3-Layer)

  1. 収益の確保(Revenue Layer) 経済合理性が働き、明確な市場価値が認められる領域で、適正な収益を上げる。

  2. 厳密性の維持(Rigor Layer) 数理モデル・検証資産・実装ログ・第三者がPASS/FAIL可能な形(監査可能性)を維持・拡張する。

  3. 文化・制作・公共財の維持(Culture Layer) 経済合理性では測りにくいが、社会の意思決定を支える土台となる価値――言語、図像、教育、記録、儀礼、公開資産、観測点(external fixation)――を、長期的に維持・増殖させる。

ここで言う「文化」とは、意思決定を効率化するための補助物ではありません。

「この習慣と経済合理性は噛み合っていない」という違和感を、そのまま残すための文化装置であり、GhostDriftという概念そのものが生まれた源泉でもあります。

それは、意思決定に必ずしも影響を与えなくとも、世界が単一の合理性で閉じていないことを示す、再現可能な形式(Artifact)の総体です。

すべての重要な価値が、短期的な収益性に回収されるわけではありません。しかしそれを「無償の善意」や「個人の持ち出し」に依存させて存続させることは、構造として不健全であり、持続可能性を欠きます。

GMIは、稼ぐべき場所で稼ぎ、厳密性を守り、文化として残すべき価値を残す。この循環を「個人の想い」ではなく「法人のシステム」として設計・運用することに挑戦します。


3. 個人報酬と価値評価について

ここで、あえて誤解されやすい点についても明確にしておきます。

GMIの活動において、仮に創設者や中核メンバーが高額の報酬を受け取る場面が生じたとしても、それ自体を問題だとは考えていません。重要なのは金額ではなく、その報酬が「どの価値に対する対価として発生しているか」です。

GhostDriftが扱うのは、以下の代替困難で再現コストの高い知的資産です。

  • 後付け不能な意思決定構造

  • 責任境界の数理的固定

  • 検証可能性を伴う概念設計

これらの価値が社会的・経済的に高く評価され、その結果として高額な対価が発生するのであれば、それは私益の獲得ではなく、価値評価の帰結です。

むしろ、価値の源泉が個人に帰属しているにもかかわらず、「思想だから」「研究だから」「きれいであるべきだから」という理由で対価を矮小化することの方が、価値評価の歪みであり、責任の所在を不透明にします。

GMIは、個人の貢献を曖昧な献身や無償性に回収するのではなく、価値が発生した地点に、正しく評価と対価を帰属させる構造を選びます。

それは理念の否定ではなく、理念を持続可能な形で存続させるための、構造上の選択です。 収益と報酬の配分は、Rigor/Cultureの維持に必要なコストを先に満たす設計として運用します。


4. 動機の不可逆性

GhostDriftの理論(ALSモデル)では、事後的な正当化は系の信頼性を損なうと考えます。「最初は理想だけを語り、後から実はお金が必要になった」という時間的順序は、動機の後付けに見え、組織の正当性を揺らぎさせます。

ゆえに、我々は法人化の前段階である今、ここに宣言します。

我々は、対価の授受を含む取引関係に入ります。

そしてその目的は、GhostDriftという「責任固定技術」と、それを支える「文化」を、一過性のブームや個人の趣味で終わらせず、社会的なインフラとして定着させるための構造強度を得ることにあります。

思想を変えるためではなく、思想を守り抜くための「法人化」です。

本稿は、これらを完璧に守り続ける誓約として提示するものではありません。 むしろ、逸脱した瞬間に、それを誤魔化せなくするための構造を、あらかじめ公開状態に置くことを目的としています。

今後も、我々は観測可能性と検証可能性を手放さず、前に進みます。

 
 
 

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